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ブラジル人よりもブラジル人らしく

今週もレシーフェのMBAに参加してきた。

今週から新しいモジュールが始まった。
テーマは「企業文化」
具体的には、「産業革命」「工業成熟過程」「情報化社会」の3つのフェーズに分けて
企業が如何に変化を遂げなければならないかと言うのが、議論のテーマである。
各フェーズに応じて、変化できない企業は生き残ることができないといった、
当たり前の話である。
各フェーズにおいて、消費者の行動パターン、商売の方法、製造方法、従業員の管理方法、技術の活用、社会からの影響といった切り口で、いかに変化すべきかを考える。
例えば、インターネットのブロードバンド化が進んで久しい現代においては、
インターネットでダウンロードできる本や音楽を、伝統的な手法で販売していては
早晩、アマゾンやアップルなどの企業に淘汰されてしまうと言った話。

このモジュールでも、3人のグループに分かれて、モジュールの最後にプレゼンを行う。
すなわち、1人が具体的な企業の企業文化と問題点を提示し、
残りの2人がソリューションを提供し、これを発表するというしくみである。

本モジュールの初回の授業では、グループ分けと、組織文化の説明がなされた。
前にも書いたけど、ブラジル人は本当によく喋る。
教授が話している間も、具体例や経験談を誰かが自発的にしゃべりだす。
それに対して、他の生徒が補足したり、反対意見を出したりする。

日本人だったら、なかなかこういう風には行かないのではないかと思う。
大体において、教授が話しているのを遮って話し始めたりしないし、
意見を求められても、教授から指名されるまで手が上がらないことだってありうる。

ディベート能力に関していうと、ブラジル人は日本人よりも数段優れているのは間違いない。まあ、MBAと言うこともあって、モチベーションが高く、優秀な人が集まっているという側面もあるのだろうけど。

そんな、熱いディベートが交わされる中、もともと寡黙な私が何をしているかと言うと、
大体、ブラジル人の意見を聞いているだけなのだが、周りが気を使ってくれて、
「シンゴはどう思うんだ?」と水を向けてくれる。

ご先祖様のおかげで、ブラジルにおける日本人の印象は非常に良く、
信頼できる、技術力がある、器用であるといったような
ポジティブな印象を持ってもらえていることが多い。

企業文化の違いを話している時、日本人は規律正しいと言った話題になった。
実際のところどうなんじゃいということで、発言を求められた。

わたし
「例えば、ブラジルにおける「締切」は「あっ、やべっ、そろそろ取り掛からにゃ」
というくらいの意味合いでしかないようです。日本では締切を守らない輩は
直ちに信用を失い、仕事のできない人というレッテルを張られてしまいます。」

教授
「では、あなたはブラジルでは何かと苦労しているでしょうね」

わたし
「な~に、ブラジルではニセの締切日を設定するんですよ。
つまり、日本本社から求められた締切の1週間前を締切に設定するという
テクニックを使うんです。そうすれば、ブラジル人はそのニセの締切日に動き出して、
本来の締切日までにちゃんと間に合うって具合でさあ。」

このテクニックは、割にウケが良く拍手までもらった。
「オーリャ、シンゴはブラジル人よりもブラジル人らしいじゃないの!
ジェイチーニョ・ブラジレイロを知ってるわ」
とジャーナリストのホベルタ女史に絶賛を頂いた。

このように、ブラジル人は何かにつけ、ノリが良く、優しい民族なので、
大したことを話してなくても盛り上がってくれる。


土曜日の授業は朝9時から5時までなのだが、
その間、ずーとポルトガル語を聴いているので、授業が終わった後はクタクタである。
しかも、その後、夜10:30のフライトでペトロリーナに戻るので、日曜日はグッタリ
である。
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ブラジル人だらけのMBAに迷い込んだジャポネースの物語

金曜日の夜、いよいよ例のMBAの授業が始まった。
生徒の数は全部で40名くらい。
もっと若い人が多いのかと思っていたが、
30代半ば、又は後半が最も多いようで、その次に20代後半が多いといった構成である。
中には47歳で、朝青龍のようなお腹をしたオジサンもまじっている。

本コースを通してうら若きブラジル人女性と知り合いになれるかも、
と言った淡い期待を抱いていなかったといったら嘘になるけれど、
生徒の大半が既婚者であり、その様な期待は夢と散った。
…ということで、さ、さ、授業に集中しよっ。



金曜日の授業は夜7時から10時までの3時間。
早速、授業開始かと思いきや、まずは自己紹介から。

壇上に上がり、現在働いている業界、これまでのキャリア、
授業に貢献できることをプレゼンしていく。

あらためて思ったけど、ブラジル人って、ホントに良く喋る。
予め用意していたわけでもないのに、臆することなく、
スラスラと自己紹介が出てくるのはマネできんなあと思いつつも、
話が長いのには辟易してしまう。
最初の方は、フィデル・カストロの長広舌よろしく、一人当たり10分弱くらい喋っていたように思う。



日本で自己紹介っていうと、割に話し手からの一方通行の場合が多いけど、
ブラジル人は、人がスピーチしている間も、お構いなくしゃべりだす。
だから、ほっておいてもインタラクティブなスピーチになる。

ちなみに、多くのブラジル人にとって、初対面の人と話す垣根の高さは10センチくらいしかなく、
出会ってから、その人の自宅に泊めてもらえるまでに必要な時間は、日本よりもはるかに短い。


ちなみに、私も1度しかあったことの無い若者を、話の流れから家に泊めた経験がある。

「自分の家にいると思って寛いでくだ……」って言っている側から
彼はソファでめっちゃリラックスしてた。アミーゴの間に遠慮なんて無粋な言葉はいらない。

閑話休題。


覚えている範囲で、同級生の働いている会社を書いてみる。

ブラジル銀行、イタウ銀行、ブラデスコ銀行、
アルセロールミタル、フェデックス、ペルナンブッコ新聞社
MAN、ブラジルキリン、FEDEX、FEDEPEなど。
生徒は、課長クラス以上の人が多く、営業課長や管理部課長が多い。
役職なしの平社員というのは少数派だ。

結局、その日の授業は、なんと3時間ぶっ続けで自己紹介に終始した。
流石に10時近くなると、各自のスピーチ時間は短くなっていった。

そして元々引っ込み思案な私は最後まで手を上げることができず、
結局、最後の最後になってしまった。

どうせ、周りは3時間にわたるスピーチにクタクタになっており、
右から入って左からでていくんだから、適当なこと話してやれ、ウラー
という気持ちで壇上にあがった。



すると、予想に反して、皆の目は好意的な目線でキラキラしていた。
それは、大げさに言えば、スティーブ・ジョブスが新しいiphoneを
紹介するためのプレゼンに出た時、当のジョブスになったような気持ちといえば
分かりやすいかしら。
ジョブスの一言一言を聴衆が待ち望んでいるといった感じ。

(ジョブスというより、動物園のゴリラを観るような目線という表現は、あえてしない。)


私が何かしゃべると、「うんうん、それでそれで?」と
前のめりにならんばかりの食いつきよう。

大したことをしゃべっていないけど、「うん、うん、もっと! もっとちょうだい!」
と言わんばかりの興味を示してくれる。
こういう時、ブラジル人ってホントにイイ奴らだよなぁ、としみじみ思う。

ブラジル人だらけの田舎のクラスに、一人変な奴が紛れ込んで
おかしなポルトガル語をしゃべってるぞ!ということで注目を置かれたようだ。



その雰囲気に気をよくした私は、ちょっとした冗談まで言っちゃって、
ひと笑い頂き、クラスのヒーロー(又は動物園のゴリラ)として
自己紹介を終えることができた。






さて、翌日、土曜日は朝9時から夕方5時まで1日授業である。
この日は、企業にとって、ヴィジョン、ミッション、ヴァリューとは何かと言うテーマで
議論が交わされる。
まずは、いくつか実際のヴィジョンを見て、それが、どの企業のヴィジョンなのか、
当てるというクイズから始まる。


ある会社のヴィジョンは、
「全世界の女性の需要を理解し、満足なサービスを提供する企業になる」
といったものであった。
ある男性は、「そりゃ、クレジット会社のヴィジョンに違いないね、へっ!へっ!へっ!」
と悪態をつき笑いと女性の反感を買っていた。
ちなみに、これは化粧品のAVONのヴィジョン。


授業の大部分はワークショップが中心で、5人程度の小グループに分かれて、
このクラスのヴィジョン、ミッション、ヴァリューを決めようといったものであった。

授業と言っても、先生が壇上で講義する時間は1割程度しかなく、
残りの時間は小グループでの議論と、その発表に充てられた。

私は、グループ分けの時に、先生の説明が良く理解できずにおろおろ、あわあわしていたのだが、
近くにいたジュディティという名の美しい女性が、外人の私にやさしく説明してくれた。

彼女の説明によると、今からテーマ別に小グループに分かれて、
ワークショップをするとのこと。

そのテーマとは、
国際交流、適材適所、アカデミック、人脈づくり、社会的責任
の5つである。
「なんだか、よくわからんから、いっそ君と同じグループに入れてもらえんかね。」
と頼み、ジュディティのグループである「社会的責任」に所属することとなった。

各グループは、MBAのある1年半の期間を通して、
各自のテーマに従い、目標を設定し、クラスメイトに協力を求め、
その目標を達成する必要がある。

我々のグループである「社会的責任」では、
不用品を回収し、それをバザーで販売することを通して、貧困層を支援している
NGOを何かしらの方法で援助しようという目標を打ち立てた。
グループリーダーとなったマーロンがそのNGOとコネクションを持っている。

マーロンは私の名前の発音を間違って覚えてしまったようで、
「チンゴ、チンゴ!」と壊れたレディオのように呼んでくる。
初めのうちは、まあ、いっかと無視していたのだが、マーロンが何度もチンゴと
呼ぶので、クラス中の生徒が私のことをチンゴだと勘違いしそうになったため、
あわてて訂正した。


次回の授業までに、各グループが具体的な目標と日程を作成し、
プレゼン資料を作るようにとの指示が出され、その日の授業は終了した。





そして、2週間後の土曜日、各グループによるプレゼンが行われた。
各グループのリーダーが壇上に立ってプレゼンをする。

各グループの目標は大体以下のようなものであった。

国際交流…米国ないしスペインの姉妹校に1~2週間交換留学する
適材適所…Linkdinなどのツールを利用して、転職活動に役立つデータベースを構築する
アカデミック…ブラジル国内の各種コースに参加するツアーを組む
人脈づくり…校内のソーシャルネットをつくる
社会的責任…特定のNGOを支援する

私のグループの発表の時、リーダーのマーロンからお前は日本語でプレゼンをしろ
という無茶振りをされ、「なにを馬鹿なことをいやがる」
とチラッと先生の方を観ると、「そりゃいいなあ!」、ってめっちゃ乗り気じゃーん。トホホ。
結局、会場からの「やれやれー」というシュプレヒコールに応えて、
日本語で3分ほどのプレゼンをした。

もちろん、彼らに意味が分かるわけないけど
「なんかよくわからない言葉をしゃべっているジャポネース」を観るのが
彼らにとっては、それだけで最高に楽しいらしく、非常にウケていた。
ってオイオイ、そこっ!スマホで撮影すんなっ。


あいかわらず、マーロンは馬鹿の一つ覚えで私のことを「チンゴ」と呼んでくる。
ひょうきんでイイ奴ではあるんだが、ちょっと軽薄すぎる…。


アメリカのMBAだったら、いろんな国から生徒が集まっているのが普通なので、
日本人なんて珍しくないだろうけど、ブラジル・レシーフェのMBAは、
生徒の99%以上がブラジル人なので、ブラジルの文化やポルトガル語を勉強する
ことが目的の一つである自分にとっては、非常に恵まれた環境であると思う。

しかも、ブラジル人には排他的な人が少なく、
出会って直ぐにアミーゴになってしまえる人が多いので、むしろ外国人であることは
それだけで特別視してもらえるといった利点もあって、ポジティブに働いていると思う。

これからの学生生活を満喫できそうである。





プロフィール

shingo

Author:shingo
ブラジル、ペルナンブッコ州在住、
三十路男のブログです。

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